香港人の皆様ならご存知のタムジャイサムゴーが2022年春に東京にて業務展開を始めました。まず日本第一号店は3月31日に新宿でオープンし、沢山の在日香港人が並んでまでも応援に駆けつけました。
「香麻辛辣(シャン・マー・シン・ラー)」が辛い物好きな人たち引き寄せる
2017年に株式会社トリドールホールディングスが「譚仔雲南米線(タムジャイ雲南ミーシェン)」及び「譚仔三哥米線(タムジャイサムゴーミーシェン)」を買収し、話題となりました。
譚仔雲南と譚仔三哥の劇的な再会を果たしただけではなく、まさかのラーメン大国日本がミーシェンに興味を持つことが話題となったのです。
株式会社トリドールホールディングスの粟田代表取締役社長が来港した際に食べたタムジャイが忘れられない味となり、日本人の舌にも受け入れられそうとのことが、買収に決意したきっかけです。それからはアジア市場を切り拓いていくと考えたのです。
また近年の日本で激辛ブームがあり、2021年に放送されたドラマ『ゲキカラドウ』や、毎年恒例に開かれる激辛グルメ祭りなどから、辛い料理が徐々に日本人に受け入れられていると考えられます。タムジャイは香港人の辛さの度合いに対して改めて定義づけ、もちろん「辛い」だけでなく、「香る・しびれ・スパイシー・辛い」の四大要素を「まだ日本語に訳せないウマさ」とスローガンにしたほどです。
香港スタイルの内装 日本限定メニュー
日本の店舗では、ブランドカラーである赤と黒を基調とし、香港セントラルの旗艦店と近い国際バージョンの内装デザインとなっており、LEDやネオン看板などがいかにも香港スタイル感を醸し出しています。シンガポール店のLEDやネオン看板は英語になっているのと比べ、日本の店舗では広東語で「做野唔好怕輸(意:負けることに恐れるな)」やタムジャイ姉さん訛りの広東語発音表記で「凍鏈茶少田(意:アイスレモンティー甘さ控えめ)」など、とても面白い部分があります。
香港のタムジャイは価格がリーズナブルで、品質も安定しており、多くの人に慕われています。今回の日本進出では、トッピング1つのミーシェンで一杯760円(約48香港ドル)、香港と比べたら少しお値段が上がったようだが、都内のラーメン平均価格で考えると妥当だと思われます。
メニューについては、6つのスープ《三哥酸辣(サムゴーサンラー)、番茄(トマト)、麻辣(マーラー)、煳辣(ウーラー)、酸辣(サンラー)、清湯(クリアスープ)》があり、香港と同じです。香港では看板メニューであるトッピングの豚バラ、イカボール(準備中)、豚ひき肉炒めなどが提供されていますが、同じく人気のある竹笙(キヌガサダケ)や湯葉は日本の輸入制限により提供できなくなっています。一方で、うずら玉子、油揚げや舞茸など、日本限定のメニューも少なくありません。飲み物はレモンティーやミルクティー以外にも期間限定の塩レモンソーダなどもとても魅力的です。
マナーとサービスを重んじる日本では、香港のより日本の店舗のほうが気遣いがあると感じられています。紙ナプキンが置いてあったり、紙エプロンが配布されていたり、また香港の店員さん「譚仔姐姐」(愛称:タムジャイおばさん)より、日本の店員さんは比較的若くて、態度も良く、一時的に「日本タムジャイ姉ちゃん」がネット上で話題になりました。そんなタムジャイ姉さん達には名札で「〇〇姐(〇〇姉さん)」が付けられているぐらい、少し微笑ましい気分になります。
当会ではタムジャイインターナショナルにインタビューを行い、日本の他の都市にも展開をしていくのか?質問を投げかけ、まずは東京をメインに展開していく予定との回答をいただきました。最後はタムジャイインターナショナルCEOの劉達民(ダレン・ラウ)代表から在日香港人へのお言葉です。「お待たせしてすみません!私たちの味―タムジャイの味を好きになってくれると嬉しいです!」
タムジャイサムゴー
住所:東京都新宿区新宿3-28-16 1F /2F
営業時間:11:00-22:00